2021.09.28
当社は紙の卸売として60年以上の歴史がある商社ですが、時代の変化と共に、新たなビジネス領域を広げています。その1つとして不動産事業があります。
紙卸売業をメインにしていた当社が、不動産事業をはじめることになったお話をご紹介します。
当社の本社ビル湯島D&Aビルは、平成5年5月に地上6階、地下2階建てのビルとして竣工しました。
当時、縁があった週刊誌を取り扱う企業様と共同で建設し、相手企業様が、地下2階から地上3階を所有し、当社が4階から6階を所有していました。
竣工から約20年がたった頃、当社が湯島D&Aビル1棟を所有する機会に恵まれ購入することといたしました。
しかし、ビル1棟を所有したものの、当社が使うフロアは充分に足りていたので、残りのフロアを何か有効活用できる方法はないかと色々と模索しました。
このことが、不動産事業をはじめる最初のきっかけとなりました。
購入したフロアは地下2階から地上3階、各階100坪ぐらいの広い空間で、このままの状態でも誰か借りてくれるのではないかと、当初は安易に考えていたのですが、いざ、現実となると事務所として使われていた1階から3階は借り手がつくものの、地下のフロアは輪転機を稼働させていた工場仕様ということもあり、なかなか借り手が見つからず、この地下フロアをいったいどう貸し出したら良いのか、私たちは大変苦戦を強いられることとなりました。
地下は湿気が溜まりやすく、採光が悪いなどのデメリットもありますが、以前、輪転機を稼働させていた工場仕様になっていたため天井が高いことや、防音性に優れていることが、逆にメリットになるのではないかと考えジムやスポーツ教室に向けて積極的にアピールしました。
その甲斐もあり、問い合わせや内覧依頼も複数ありましたが、残念なことにそれでも契約には、至りませんでした。
借り手が見つからないまま試行錯誤していた時、内覧していた方からお話を聞ける機会があり、ネックは水回り等の設備が、不足していることや、部屋の広さだと気づかされました。
当社には修繕をするという知識は全く無かったので、当初は、改修せずに貸し出せる方法を模索しておりました。
しかしながら周りの意見等、現状を鑑みた場合地下のフロアを貸し出すには、もう手を加えるしかないと判断し、水回りの改修、トイレの増設だけではなく、湿気対策として室内の空調設備の強化、広いフロアを仕切る間仕切り工事等大規模な改修工事を決断いたしました。
また定期点検やビル全体の清掃及び管理等メンテナンス面でもしっかりとサポートしてもらえるような管理会社に管理を委託し、目の前の一つひとつの課題を解決していった結果、1年以上かけてようやくすべてのフロアを貸し出すこととなりました。
当時は専門知識もなく悩みや苦労の連続でしたが、限られた条件の中で、いかにお客様のニーズに応えることができるのかということを考える、いいきっかけになりこの経験が、現在の当社の不動産事業の礎となっております。
今では、地域に見合った建物つくりマンションやオフィスの賃貸業のほかに、店舗経営や太陽光発電の売電事業等にも積極的に挑戦し、地域のニーズに応える不動産の開発・運用、太陽光発電事業を通じた再生可能エネルギーの普及促進等、社会貢献・地域貢献・地域活性化につながるような取り組みに力を入れております。
当社の不動産事業及び太陽光発電事業等今後の活動をこのブログを通して紹介していきたいと思います。
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